映画-なっちゃんはまだ新宿(2017)

 

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映画『なっちゃんはまだ新宿』公式サイト

 


【あらすじ】
そこそこ田舎の高校生あきちゃんは、同級生の岡田のことが好き。
でも岡田には他校に彼女のなっちゃんがいる。
顔も知らないなっちゃんのことを考え続けるあきちゃんの前に、いつしかなっちゃんの幻が姿を現すようになる。自由気ままで愛らしいなっちゃんに次第に夢中になっていくあきちゃん。その幻は徐々にあきちゃんの実生活までも侵食し始める。
大人になりマネージャーの仕事に就いたあきちゃんだが、上京後存在を忘れてしまっていたなっちゃんが、再び目の前に現れる。

 

 

【感想】
Twitterで「女はみんなメンヘラ」といった言説を見かけたことがある。
この映画はそれを体現したような映画だった。

あきちゃんは「自分で好きな人の彼女の幻を作り上げて一緒にアイス食べたり漫画読んだり授業受けたりしてキャッキャして、挙句幻に引っ張られて好きな人にキレるヤバい人」なのだが、はたから見ると普通の女の子、というか結構有能な人間だと思う。
高校時代はお人好しといいつつ良い友達が多いし、好きな人に対しても押し黙ったり空回りしたりすることなく快活に会話し冗談を飛ばすコミュ力がある。男子から最も好かれるような振る舞いができるのだ。それだけでなく有名なバンドマンに演奏を頼める交渉力やマネージャーとして仕事をまとめ上げる社会人としての素養もバッチリ。決して女として人として劣っていない。

しかしそんな人でも心に秘めたものはこんなにドロドロしている。快活な人もバリキャリも陽キャだってみんな大なり小なりメンヘラなのだ。
女ってめんどくさいな、でも「女はみんなメンヘラ」だからこそあきちゃんは私たちから遠い存在じゃない。あきちゃんの友達(この人もメンヘラ的一面を披露していた)が歌う劇中歌『ラストストップ』はあきちゃんだけでなく女性たちへの労りの曲なのかなと感じた。人のために頑張って、何らか搾取されうる女性たちへの。

 

あきちゃんのめんどくさいところがもう一つある。好きな人の彼女に対して嫉妬心よりも憧れの思いが強いことだ。
可愛い可愛い天使みたいななっちゃん(幻)に、自分が言ってほしい言葉だけを二人きりの世界で言ってもらう。彼氏がいるのにずっと自分だけにくっついてまわり、ニコニコ甘えてくれるなっちゃん(幻)。自分にないものを持つ女性が自分だけを見つめてくれることは、これもまた女にとってたまらなく嬉しいことだ。「女は潜在的バイセクシャルレズビアンである」とは海外の研究発表のひとつであるが、この映画はそういうこともなんとなく思い知らせてくれる。

 

こういう女のモヤモヤめんどくさい気持ちが社会人編で形になって爆発するところはハラハラする。ラストは悲しくて一瞬びっくりしてすぐ寂しくなって、でもやっとホッと一息つけるのだという気持ちになった。

 

メンヘラとか色々書いたが私としては「やっぱり女の子って可愛いな!!!」という感想に尽きる。高校生編ではあきちゃんが役者さんの年齢もあってちょっと老けてるように感じたが、映画が進むにつれどんどん可愛くみえて、『ラストストップ』中のあきちゃんのシーンでははしゃぐあきちゃんの笑顔にやられた。高校生だ…キュン…

もちろんなっちゃんはずーーーっと可愛い。ゆうこすのワンピース姿や寝顔、サンドウィッチを食べるシーンは見る価値あり。前歯を矯正する前のレアゆうこすである。

POLTAの尾苗さんも制服が似合ってて可愛かった。髪質がすきだ。